仕事が終わったー!
五日前、試験の打ち上げをやったけど、その時はまだ終わってなかった。
買い物にも行く時間なかったし、冷凍庫の残り物を片付けるのも兼ねて、
手巻き寿司(具は肉ときゅうりとたまごだけ)と紫の豚汁!(紫芋つかったらこうなった)

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久しぶりのりめりん
ここにつっちーはいない。
この三日前に日本に帰国している。
(現在はまた中国に上陸しているようだが・・・)
つっちーが日本に旅立った日、つっちーの会いに来てくれるアイドルヤッくんと
上司の小暮さん(仮名)とアン先生がうちに来た。
あと、小暮さんに中国語教えている委員長となぜか小暮さんたちに愛されているジョ。
ジョはガバガバ酒を飲んでいたけど、強いのか酔わなかった。
これと真逆だったのが先週のつっちー。
先週はつっちーが酒を飲んでやらかしてくれた。
つっちーのアイドルヤッくんが来て、
聴解試験の出題をいっしょに録音してくれたのはいいけれど
その後、なぜかつっちーが暴走。
気づけば私と飲みましょうともってきたはずの
韓国のお酒が冷蔵庫から消えている。
つっちーがまるでジュースのように二本とも一気飲み!
正門まで小暮さんとヤッくんを送っていくときにはもうへべれけで
ヤッくんとなぜかりゅうにまとわりついていた。
ああ、なんだろう・・・この既視感は!!!!
自分もつっちーと同じぐらいの年の頃、
こんなんだったことあったよー
いや、もっと若くて高校生ぐらいのときかな・・・
好きな人がいると酒の力を借りて
自分の気弱さに勢いをつけてどうにかしたかったりするんだけど
それがまた逆効果っていうかイタイ結果の黒歴史になるんだよなー。
そもそも彼女は酒はまったく強くない。
会ったその日に大酒飲みをアピールしてて
ザルどころかワクですよ!と豪語していたが、
普通の人以下にしか酒が飲めない。
何だろう・・・やけ酒?
ヤッくんが冷たいから?
いや、十分珍獣つっちーを相手にしてたぞ
録音もノリノリでやってくれたし
でもへべれけのつっちーに手を焼いていたのは確かなようで
しかもわけもわからず絡み始めたから怒られたりもしたようだ。
その絡み方もよくわからんものだったしなぁ。
就活が控えていて、中国で働くことが希望のつっちーにとって
駐在員は憧れらしく、
さらにこの憧れにアイドルという雲の上感が伴ってか、
ヤッくんに対して嫉妬混じりの羨望を抱いている。
「ヤッくんにはぁ、わたしの苦労はわからない・・・
彼は綺麗な世界の住人なんですよぅ・・・
わたしの苦しみはわからないんですよ・・・」
と酔っ払いながら連呼していた。
いや、駐在員さんたちもたいへんですぜ?
小暮さんやヤッくんだって言わないだけで相当たいへんな思いをしていると思うよ。
大体、どう考えても社会に出る前の大学生の方が
気楽で「綺麗な」」世界の住人だって。
大学生って枠に守られてるもの。
こんなふうに無茶飲みできるのも大学生のうちってわけで
かなり無礼なつっちーであったが、
小暮さんやヤッくんは「若い」ってことで
ある程度は見逃してくれてたわけだし、ありがたいことだ。
で、その二人をタクシーに乗るところまで見届けたあと、
正門から家まで約20分の道のりを引き返そうとした途端、
つっちーがその場に座り込み・・・。
介抱するりゅうとおもしろがって写真を撮る私
守衛のおじさんに「どうしたんだ?」と言われ
なんとかその場からひきずっていくが
直後、道で寝込むつっちー。
パンツまるみえで寝てる姿も当然激写したが
それはかわいそうだから公開しないでおいてやろう。
すっかり寝込んでてこでも動きそうもないつっちーと
門限があるからヤキモキしている委員長。
とりあえず委員長を先に帰らせて、
なんとかつっちーを搬送しようとした。
そして立たせて歩かせたが次の瞬間・・・嘔吐。
この時までつっちーが本当に酔っているとは思ってなかった。
あとで委員長も同じことを言ってたが、
どこか演技というか大げさなだけかと思っていた。
しかし本気で前後不覚に酔っていたようだ。
その様子をずっと見ていた人影があった。
ランニング姿のおじさんがこちらをずっと見ている。
私がいつも授業している理工楼の守衛のおじさんらしい。
何か建物の前で叫んでいる。
やばい!ゲロ吐くなとか言ってるのか???????
でもよく聞くと、「水はいるか?」と言っている。
ただの親切なおじさんだった。
そして水をもらってつっちーに渡したが
なぜか水まで吐き出し、コップを道路に投げ飛ばす。
おじさんはまた水を持ってきてくれた。
しかしそれもダメ・・・。
その様子を見たおじさんが、これは本気でアカンやつやと思ったのか
搬送を手伝ってくれた。
中国語が話せるつっちーはすっかり酔っていて
わけのわからんことをわめきたててるし
(それでも中国語が出るところがすごい)
おじさんが何を言ってるかもよくわからなかったが、
この国で私はジェスチャー会話を鍛え上げたこともあり、
おじさんが電動バイクか何かでつっちーを運ぼうとしているのはよくわかった。
どこかに電話をかけると言っているので
りゅうは「タクシーを呼ばれるんじゃないか?」と心配したが、
私は下手な中国語で大学内に住んでいると伝えてあったし、
おじさんのジェスチャーはどう見てもタクシーではなく電動バイクか自転車だ!
果たしておじさんは電動バイクを押してきた。
それを荷車のように使おうってわけで
つっちーを電動バイクにうつ伏せ状態で乗せると、
左側におじさん、右側にりゅう、真後ろに私という位置で
つっちーが落ちないように支えながら移動。
おじさんは汗だく。
この時私が思ったこと。
し体を始末するのってたいへんだなぁ
※あえて平仮名
生きてる人間でこれだけ重いんだから
しんでたらもっとたいへんだろう。
運べないから切断して冷蔵庫とかってなるんだなぁ、きっと。
そんなことを考えながらつっちーを運んだ。
いや、運んでたのはおじさんとりゅうなんだけど・・・。
つっちーはそのとき
「もう中国いやだー!」などと叫んだりもしていた。
私はおじさんに
「彼女は留学生でホームシックになっている」と
適当なことを伝えた。
家が目前になったところで急につっちーが一人で歩けると
電動バイクを降りた。
当然歩けない・・・。
おじさんが家の人に電話して呼べと言ったが、
この日は同居人もいないし、第一いても運べない。
結局そこからはおじさんとりゅうが両脇からつっちーを支えて
部屋に連れて行った。
うちに運ぶことも考えたが、うちは四階、
つっちーの部屋は二階(※建物はちがう)
階段にのぼることもたいへんだし
何より本人が強く自分の部屋に帰ることを希望したので
つっちーの部屋に運ぶ。
汗だくのおじさんにお礼を言い、
つっちーをベッドに運ぶが
ベッドに倒れ込んだ瞬間また嘔吐。
心配なのでしばらく部屋にいた。
つっちーの部屋は日本留学を控えた同居人の勉強のためにか
付箋であちこちに日本語が貼ってある。
その中でウケたのがこれ
ドス
ドアと書きたかったのだろう。
りゅうがみつけたんだけど、夜中に二人で大爆笑。
いや、向かいがつっちーがご近所トラブルになってる
韓国人夫妻の家なので、大声はあげられないから声なき笑いで爆笑。
疲れているときはこういうどうでもいいことが笑いのツボ。
そしてつっちーが寝ついたのを確認し夜中に帰宅。
家に戻るとつっちーの携帯が二つうちに置きっぱなしになっていた。
管理下にあるというママからの着信履歴がすさまじかった。
朝になったら携帯取りにくるかと思ったけど来ないので
様子を見がてら翌朝つっちーの部屋に携帯を届けた。
まるでゾンビのような姿で出迎えたつっちーだったが
昨夜のことが恥ずかしいのかなんなのかろくに挨拶もせず
再び部屋に引っ込んだ。
まあコミュ障だから仕方ない。
本来なら小暮さんたちにもきちんと謝罪するべきだが
つっちーだからまあ仕方ない。
私からも謝ってるし、二人とも寛大なので
懐の深さに今回も甘えさせてもらう。
しかしおじさんにはきっちりお礼と謝罪に行かねばなるまい!
自分のしたことに始末をつけるって経験も必要であろう
そんなわけで
得意の逃亡、恥はかきすての精神でなかったことにしようとするつっちーを連れて
おじさんの勤務先に行った。
途中スイカをまるごと買わせた。
これじゃまるで「北の国から」で
純がやらかした妊娠中絶の侘びに行った時の
田中邦衛じゃないか!!!
しかしおじさんはドラマとはちがい、
「誠意って何かね?」と追い払うこともなく
すいかを抱えて小さくなるつっちーに笑顔を見せた。
ところがつっちーはコミュ障なので
中国語が話せるくせにろくに話もせず
スイカをぐいぐい押しつけるだけ。
おじさんは「そんなの、いいよ、いいよ」って感じで
押し戻す。
ふたりのスイカの押し付け合いが続く中、
掃除のおばさんやら学生やらがその様子を
興味津々で見ている。
結局スイカをもらってくれたおじさんは
私たちがその場を去ったあと
ゴシップ好きそうな掃除のおばさんたちの
餌食になり囲まれていた。
後に私はつっちーが吐いた道路を
ゲロードと名づけ迷所の一つとした。
あ、つっちーの
「やめてくださいよっ!!!」が
時空を超えて聞こえてきた。